2010年02月26日

<新型インフル>余るワクチン 欧米でWHO非難も(毎日新聞)

 世界保健機関(WHO)は23日、新型インフルエンザの世界的大流行(パンデミック)が最悪期を過ぎたかどうかを検討するため、専門家による緊急委員会を開いた。多くの国・地域で感染ペースが鈍化する中、「最悪期を越えた(ポスト・ピーク)」と認定するか議論されている。結論は24日に公表される。一方、大量発注で余ったワクチンの始末に追われる欧米では、パンデミックとしたWHOの判断の妥当性をめぐり議論が浮上。今後の対策に微妙な影を投げかけている。

 「(昨年6月に出した)パンデミック宣言や各国に推奨した対策は、製薬会社の不当な影響を受けて行われたものではない」

 WHO事務局長特別顧問で新型インフルエンザ対策責任者のフクダ博士は先月26日、欧州会議(本部・仏ストラスブール、加盟47カ国)のヒアリングで真っ向から反論した。

 言わずもがなの釈明を迫られたのは、同会議保健委員長でドイツ人医師のボーダルク博士が「偽りの宣言を発した経緯を明らかにすべきだ」との動議を出したため。同博士は英仏メディアで「WHOのある人々は製薬会社とつながっており、(各国にワクチンを過剰注文させるため)恐怖心を拡大させた。こんな厳戒態勢を敷く理由はなかった」などと非難していた。

 焦点の一つはパンデミックの定義。WHOは数年前まで「多数の人々が感染または死亡する」事態としていたが、今回の宣言に当たり「人々が免疫を持っていないウイルスが大陸を超えて広がる」事態にハードルを下げた、という指摘だ。フクダ博士は「症状の重さは流行の過程で変わり得る。我々の仕事は予防で、被害を減らすことだ」と説いたが、欧州会議は一連の経緯を検証することを決めた。

 欧米でWHOが批判されるのは、金融経済危機に伴う財政難で予算の“無駄遣い”に世論が過敏になっている事情もある。推計では、欧州全体で薬とワクチンの準備に充てられた予算は総額120億ユーロ(約1兆4850億円)。WHOが当初2回接種を推奨したことから、人口を上回る量を確保した国も多く、製薬会社は収益を大きく伸ばした。

 ところが、実際に使用されたワクチンは想定を大幅に下回った。各国はワクチンの余剰を減らすため製薬会社と交渉。先月、ドイツが注文した5000万接種分の3割削減で合意。仏も約半分を削減した。両国は十数億〜数百億円を支払わずに済んだが、残りを使い切れるか不明だ。一方、AP通信によると、ポーランドはワクチンを一切輸入していないが死亡率は他の欧州諸国と大差なかった。

 だが、欧米のWHO批判は「富める国のエゴ」の側面も否定できない。WHOは余剰ワクチンを途上国などに振り分けることを推進しているが、先進諸国は「予算の無駄」批判を恐れて余剰分を解約・売却しようとするため、なかなか進まない。

 WHO担当者は警告する。「自国優先の論理と地球全体の要請の間には、ずれがある。はるかに毒性の強い鳥インフルエンザが大流行したら、世界がバランスよく迅速に対応できるだろうか」【ジュネーブ伊藤智永】

 ◇国内患者も減少傾向

 国内では既に「昨年11月末に新型インフルエンザ流行のピークを越えた」(厚生労働省)とみられている。また、日本の新型インフルエンザ対策は国内の流行状況を基準とするため、WHOのパンデミック宣言や「最悪期は過ぎた」という判断の影響は受けない。

 国立感染症研究所によると、インフルエンザの定点医療機関(全国約5000カ所)調査では2月14日までの週で、3週連続で患者数は減少し、全都道府県で注意報レベルを下回った。全国で医療機関を受診した推計患者数は計約2043万人。入院報告数は計1万7360人で、死者数は193人だ。

 ワクチン接種も下火になっている。国産ワクチンが約5400万回分生産されたほか、国は輸入ワクチン9900万回分の購入契約を結んだ。だが、国産ワクチンは1月末時点で全体の約14%に当たる約737万回分が余り、輸入ワクチンの初回出荷(2月8日)は4都県でわずか136回分にとどまっている。

 政府は昨年9月、ワクチン調達が困難な途上国を支援するため、約11億円の緊急無償資金協力を行うと発表した。しかし、需要が伸びないため今後大量に余るとみられるワクチンについては、途上国への売却や贈与はせず、一部を解約できるよう海外メーカーと交渉を続けている。

 厚労省は「輸入ワクチンの有効期限は1年間で、年内に再び流行する可能性もある。国民のワクチン接種への意識は低くなったが、何かのきっかけで接種への意識が高まることも考えられ、備蓄は必要だ」(結核感染症課)と説明している。【関東晋慈】

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2010年02月25日

与謝野晶子の自筆原稿をインターネット上で公開 (産経新聞)

 堺市出身の女流歌人、与謝野晶子(明治11年〜昭和17年)が「源氏物語」を現代語訳した「新新訳源氏物語」の自筆原稿522枚が今月から、国文学研究資料館(東京都)のホームページで公開。大半が初公開で、一部の原稿が来月14日まで、堺市堺区の市立文化館で展示されている。

 インターネット上で公開がはじまった自筆原稿は同文化館が所蔵。インクが薄れるなど劣化がみられることから、同文化館が、日本文学の歴史資料のデータ化に取り組む国文学研究資料館に相談し、デジタル画像化と公開が実現した。

 「新新訳源氏物語」は、晶子が昭和8年から10年にわたって書き続けた。資料には、原稿に二重線をひいて削除したり、原稿用紙の余白に書き加えたりするなど推敲(すいこう)を重ねている様子が伺える。

 晶子の源氏物語現代語訳に詳しい、神野藤(かんのとう)昭夫・跡見学園女子大学教授(日本文学)は、今回公開される資料について「これほどの多くの未公開資料があったとは驚きだ。現代語訳というより、晶子自身が一語一語を推敲し、『晶子文学』となっていることを雄弁に物語っており、非常に貴重だ」と評価する。

 522枚のうち約480枚は初公開。多くの研究者が推敲過程を分析することで「晶子源氏」の研究が進むことが期待される。

 堺市立文化館では、新新訳源氏物語のなかの「桐壺の巻」と「花散里の巻」の実物資料、さらに、晶子が「源氏物語」を朗読した肉声を録音したレコードを展示している。

 文化館は月曜休館。問い合わせは同館((電)072・222・5533)。

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2010年02月22日

<千葉・浦安市>サッカーの宮澤ミシェルさんを市教育委員に(毎日新聞)

 千葉県浦安市は19日、市内在住のサッカー元日本代表、宮澤ミシェルさん(46)を市教育委員に任命する人事案を市議会に提案した。26日の本会議で承認される見通し。

 宮澤さんは県立市原緑高校在学中の81年、フランス国籍で国体に出場、初の外国人国体選手として話題になった。日本リーグのフジタ工業(現湘南ベルマーレ)を経てジェフ市原(現ジェフ千葉)に入団。93年に日本国籍を取得し、Jリーグで4年間活躍した。引退後はサッカー解説者を務めている。

 市教委の担当者は「宮澤さんには市立中学校に通う子供がいる。スポーツや文化の振興に貢献してほしい」と話している。

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